エア グリーンランド航空 Aviationtag A330-200

Norsaq（ノルサーク）――グリーンランドを繋いだ伝説のエアバスA330 「Norsaq」は、エア・グリーンランド（Air Greenland）が約20年間運航していたエアバスA330-200型機です。ただの航空機ではなく、グリーンランドの人々と世界を繋ぐ“空の架け橋”として、多くの思い出を紡いできました。 2002年に導入されて以来、「Norsaq」は主にデンマークやヨーロッパへの長距離国際線を担い、グリーンランドの家族、学生、旅行者、VIPたちを何度も送り届けました。その象徴的な存在から、グリーンランドの国民にとって特別な意味を持つ機体となりました。 最後のフライトは2020年、首都コペンハーゲンからアメリカ・アリゾナ州ピナル空港への“ラストジャーニー”。このフライトは、完全に稼働可能な状態で「Norsaq」を航空機保管場へと見送るもので、特別な感慨があったと、チーフパイロットのマイケル・マッドセン氏は語っています。 途中、「Norsaq」はグリーンランドの首都ヌーク上空を旋回し、住民に別れを告げました。これは機体が初めて、そして最後にヌーク上空を飛行した瞬間。事前にラジオとテレビで告知されたこともあり、街中の人々が外に出て、空に向かって手を振る光景は、まるで英雄の凱旋を思わせるものでした。 この機体には、機内での結婚式や有名アーティストの搭乗、さらには1万時間以上を「Norsaq」の右席（副操縦士席）で過ごしたトーマス・キアロフ氏による“ラストランディング”など、数えきれないほどのドラマが詰まっています。 退役後、「Norsaq」はリサイクルされ、一部の機体素材はAviationtagによって記念アイテムにアップサイクルされました。今では多くの航空ファンやグリーンランドの人々の手に渡り、「Norsaq」の物語は新たな形で受け継がれています。 製造会社ドイツAviationtag 仕事の原因で即対応できませんので、ご了承ください